■花のババロア havaro パティスリー ド パラディ
エディブルフラワー(食べられる花)をゼリーで包んだ見た目も愛らしいババロア。今、人気急上昇中の逸品〈東京〉
■東京ばな奈「見ぃつけたっ」
バナナピューレが入ったクリームをソフトな生地で包んだ菓子。1991年に誕生と歴史は浅いが今や大定番〈東京〉
■小形羊羹5本入り 虎屋
パリ在住の画家が東京駅丸の内駅舎をパッケージに描いたTORAYA TOKYO限定の商品。なつかしくて新しい〈東京〉
■豚まん 551蓬莱
大阪の鉄板おみやげ。ただし、新大阪駅、京都駅などではいつも行列が絶えない。551は創業当時の電話番号に由来する〈大阪〉
■元祖 大阪みたらしだんご むか新
甘辛い醤油だれを生地で包んだ、一般的なみたらしだんごとは逆の構造。一口サイズで食べやすいのもいい〈大阪〉
■焼きたてチーズケーキ りくろーおじさんの店
デンマーク産のチーズを使ったふんわり食感。各店舗に併設されたキッチンで焼き立てをお店に出している〈大阪〉
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高度成長期になるとレジャーブームが訪れ、おみやげは、旅先で見たものや、出会った物語を記憶にとどめるものに集約されていく。そのため、観光地名が記されたものや、その土地を想起させるミニチュアなどが人気を博す。ペナントや通行手形、キーホルダーは代名詞のような存在となった。
そんななかでも「シンボル的な存在なので、東京タワーのミニチュアは、修学旅行生に今でも大人気です」と、東京タワーおみやげたうんで、東京タワー開業時からお店を構える東京堂2代目店主の林由美子さん。しかし、「現在はお菓子などが中心でモノを購入する人は減っている傾向にありますね」とは前出の川村さん。
時代の流れとともに変化しつつ、多様化していくおみやげ。そこには現地の雰囲気や、贈る人の思いなど、さまざまなストーリーが内包されている。
この夏、おみやげを買ったり、もらったりしたとき、それぞれが持つ物語に耳を傾けてはいかがだろうか。(文/本誌・鮎川哲也)
※週刊朝日 2018年8月17-24日合併号