鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
精巣組織の中から精子を探すのに使う顕微鏡 (c)朝日新聞社
精巣組織の中から精子を探すのに使う顕微鏡 (c)朝日新聞社

 放送作家・鈴木おさむ氏は『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。鈴木氏は「精子」をテーマにした番組に出演したという。

【写真】精巣組織の中から精子を探すのに使う顕微鏡

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 先日放送されたNHKスペシャル「ニッポン“精子力”クライシス」という番組に出演させていただきました。この40年間で欧米人の精子の数が半減しているデータもあり、精子が危機を迎えている!ということを入り口にした番組。精子の状態が良くないと診断された人の生活をずっとカメラで撮影し続けて、そこから見えてきた精子へ悪影響だと思われることをあぶり出していったり。とにかく精子について考える約1時間。スタジオにはチュートリアル徳井君とYOUさんと獨協医科大学の岡田先生、僕と進行の男性アナ。そして、20人ほどの若い男性が全身白タイツを着て「精子くん」としてスタジオをずっと動き回るというすごい演出。とにかく明るくまじめに精子について驚くべき情報を届ける番組でした。

 岡田先生もスタジオで言っていたが、精子についての研究はすごく遅れているのだとか。卵子についての研究は進んでいるのに。これってつまりは、子供を授かることにおいて精子よりも卵子のほうが大事と思われてきたからではないのか。

 不妊だった場合、それって女性側に原因があると思われがちだが、女性と男性、50%50%だと思っていいのではないかと。そしてスタジオで僕が言ったことに岡田先生も同意してくれたが、「受精して受精卵になった時点で男性側の精子に問題はなかった!」ということではなく、そのあと早期で流産してしまったりすることも、女性側だけでなく男性側、つまり精子のほうにも問題があると思っている。うちは妻の早期の流産が2度あった。僕の精子は検査の結果、運動率が悪いとか、状態が悪いと言われていたため、ある先生には「受精したけど早期の流産が続いたのは旦那さんの精子の問題が大きいと思う」とハッキリと言われた。その言葉は自分の体を突き刺した。それ以来、不妊はもちろんのこと、妊娠したけど途中で残念な結果になってしまったことも精子に原因があるかもしれない、原因は50%50%と僕の中で強く思っている。それを男性がもっと強く思うべきだと。これからの不妊治療は精子がポイントになるんじゃないかと思っている。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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