・3点以下⇒実年齢に近い状態


・4~7点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる可能性あり。血管ケアは早く始めるほど効果的。まずは今の生活習慣を見直すこと
・8~12点⇒実年齢より血管の老化が進んでいる。血管ケアをできるだけ早く開始すること。放置することは危険
・13~17点⇒動脈硬化が進んでいる可能性が高い。放置すると、数年後に血管病に襲われる危険がある
・18点以上⇒動脈硬化が進んでいる。専門医のもと、血管ケアを始めること。重要なのは自分で行う血管ケア。早めに開始し、怖い血管病を防ぐことが大切

※チェックシートは島田和幸医師著『一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本』(永岡書店)から

 まずは、上のチェック表で、大まかな自分の血管年齢を割り出してみよう。「血管に良くない生活習慣」にチェックが入るごとに、血管年齢も上がっていく。今の生活習慣がどのくらい血管に負担をかけているか、知ることが大切だ。近年ではエコー(超音波)や血圧脈波検査で、血管の硬さや詰まり具合といった「血管の状態」が正確にわかるようにもなった。

「誰でも年を重ねれば血管も老化しますが、そのスピードにはかなりの個人差があり、50歳で20代の人もいれば80代以上の人もいます」(島田医師)

 同じ年齢にもかかわらず血管年齢に差が生じるのはなぜなのか。「生活習慣の違いが大きい」と島田医師は話す。

 血管は内側から「内膜」「中膜」「外膜」という三層構造で、血液に直接触れる内膜には「内皮細胞」がびっしりと並んでいる。内皮細胞は、血圧や血流など血液の状態を感知し、その状況に応じて血圧の調整や血管の傷を修復する一酸化窒素を分泌する。つまり、血管をいい状態に保つ「司令塔」の役割を担っているのが、内皮細胞なのだ。

 血管に良くない食事や運動不足、喫煙、ストレス過多の生活を続けていると、血液中に悪玉のLDLコレステロールが増加し、内皮細胞を傷めつける。ダメージを受けた内皮細胞は十分に機能を発揮できなくなり、血管の修復を担う一酸化窒素の分泌量も減少。動脈硬化がどんどん進行してしまう、というわけだ。

「血液サラサラがブームになったときは、血液がドロドロになってトラブルを起こすと言われていました。正しくは血管の内皮細胞が劣化して機能が低下するから、血液が固まりやすくなるのです。血液がある程度ドロドロしていたとしても内皮細胞がしっかりしていれば、固まってしまうことはありません」(同)

(ライター・谷わこ)

週刊朝日 2018年8月10日号より抜粋