【アブラゼミ】


学名:Graptopsaltria nigrofuscata
鳴き声が油を熱したときの音に似ていることや、翅が油紙のように見えることからその名がついたとされる。日本全国に生息しているが、都市部では数が著しく減少している。アブラゼミは天敵の鳥から逃れる際、木に隠れる習性があるが、都市は樹木が少ないためうまく隠れられず、多くが鳥に捕食される。約7年を経て地中からやっと外に出てこられたと思ったら、鳥の餌食にされる。う~ん、残念

【テルシテスヒメゾウカブト】
学名:Megasoma thersites
メキシコ原産のカブトムシで、オス・メスとも表面に白い毛が生えているのが特徴。日本ではケブカカブトとも呼ばれている。オスが5センチほどの大きさで日本のカブトムシよりひと回りほど小さい。テルシテスという名は学名から来ているが、そもそもギリシャ神話に登場する人物で、髪が藪のように顔を覆っていたことからついた名前のようだ。ただ、テルシテスは下品で猥褻など、あまり良くは描かれていない。美しく金色に輝く毛をまとっているのだから、別の名前をつけてあげてもよかったのでは

(構成/本誌・鮎川哲也)

週刊朝日  2018年7月27日号