【コノハムシ】


学名:Phylliidae sp.
東南アジアに生息する、ナナフシ目コノハムシ科の昆虫。体長は5~6センチほど。メスは葉脈に似た模様があり、まさに木の葉のような姿だが、後翅が退化して飛ぶことができない。一方、オスはメスほど木の葉に似ていないが、飛ぶことができる。オスとメスとで一長一短。2つの機能を併せ持てたらよかったのに

【シカツノゼミ】
学名:Elaphiceps neucervus
カメムシ目ツノゼミ科の昆虫で、主にパプアニューギニアに生息している。ツノゼミには、いろいろな形の角を持つ種がいて、その数は3000ともいわれている。角は種を維持するため、自然界のものに似せていった進化の過程ともされているが、何のために特殊な形になったかはまだ謎である。この角は生物学界ではヘルメットと称されている。人間にも戦国時代、大きな三日月をつけた兜や、鹿の角をつけた兜など、戦いには不向きと思われる変わった兜をつけた武将がいたことを思い起こさせる。頭が重くないか心配だ

【オオヒゲブトオサムシ】
学名:Cerapterus sp.
コウチュウ目ヒゲブトオサムシ科に属し、主に南アフリカなどの熱帯や亜熱帯に生息する。体長は1センチほどだが、体の大きさの割に太く長い触角を持つ。ヒゲブトオサムシは好蟻性昆虫と呼ばれ、アリに依存して生活をする種である。本来お互い助け合うのだが、ヒゲブトオサムシはアリを騙して巣に入り込み、幼虫や卵を食べてしまう、アリにとって裏切り者ともいえる存在である

■目立ちすぎでざんねん!?
天敵である鳥たちに見つかると命の危険がある。これって目立ちすぎているけど大丈夫!?

【オオムラサキ】
学名:Sasakia charonda
日本で最初に発見された蝶で、日本の国蝶でもある。ただ、オオムラサキは国が認めた国蝶というわけではなく、日本昆虫学会が決めたものだ。翅を広げると10センチ以上になる大型のタテハチョウであり、北海道から九州まで広く生息している。滑空するような飛び方が特徴で、蝶の仲間の中でも比較的速く飛ぶ。美しい紫の翅は、自然界にあまりない色で、かなり目立ってしまう存在であるが、この色はオスに限られたもので、メスは茶色でムラサキとは呼べない残念な姿である

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