井浦新「作品を選ぶな」と映画監督に言われ…

菊地陽子週刊朝日
「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」 (c)NHK
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「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す...

 実在の人物を演じるとき、その内面に渦をまく怒りや哀しみを、同じくらいの激しさで感じたいと思う。映画「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」で、井浦新さんは、1972年の沖縄返還の対米交渉と対沖縄折衝の両面で活躍した伝説の外交官、千葉一夫を演じた。

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「撮影に入る前、僕がやらなければならないことが二つありました。ひとつは、アメリカ人が舌を巻くようなクイーンズイングリッシュの習得。それから、千葉さんを表現するための身体作りです。とにかく、身体を大きく、太くするようにしました。理由は、そうすることで、自然と身体から滲み出る動きの質が変わってくると思ったからです。千葉一夫という人は、アメリカ人と対等に渡り合った。その、少々のことでは怯まない、堂々とした態度を、演技ではなく、肉体そのもので表したかった」

 実際、映画の中で井浦さんは、座ったときの姿勢、歩き方、振り返り方ひとつまで、その佇まいに説得力があった。「返還交渉人~」は、昨年BSで放送されたドラマを、100分の長編映画として再編集したものだ。一本のドラマのために語学をマスターし、自分の意思で肉体改造にも取り組んだ。最近では、ドラマ「アンナチュラル」の法医解剖医役も好評だった彼だが、映画からキャリアをスタートさせたこともあり、以前はテレビドラマには、若干の苦手意識があったという。

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