「アンケートの内容は30項目以上。『内田氏または井上氏に対して意見を述べることはできましたか』という質問に対して120名中113名。およそ94%の選手、スタッフが『できなかった』と回答しております。試合当日の状況に関しまして、『A選手(日大アメフト部)の反則プレー後のハドルまたは試合後のミーティングで、内田氏、井上氏その他のコーチからA選手の反則行為についてコメントがありましたか』という質問に対して、120名中104名、約87%が『あった』と回答しています。『A選手と内田氏、井上氏との本件反則行為の発言の食い違いについて、どちらが正しいと思うか』という質問に対して、『内田氏、井上氏の言っていることが正しい』と回答した者は一人もおりませんでした」(磯貝健太郎事務局長)

──今回の危険タックル以外にも過去に、内田氏、井上氏から反則を指示することがあったか。

「今回の反則行為以外にも平素から反則の指示があったのかということについては、調査報告書にも具体的には書いてないが、これまでも他の選手に対して、反則をやれという指示が多数なされておりました。アメリカンフットボールはルールを守っていても危険なのに、守らなければ相手に対する危害につながる」

──そうすると、常態化していたということでよろしいですか。

「常態化という言葉が適当かわかりませんが、一度だけでなく、他の選手に対しても繰り返し、似たような指示が行われていた」

──平素から反則行為が常態化していた。ほかの選手に対しても繰り返し指示をしていたという話ですが、それはルールの中で相手をつぶすという指示であるのか、それとも今回のような当該事件と同じようにルールを逸脱して、相手が怪我をしても構わないというようなことがうかがえるような指示もあったのか。

「決して、ルールの中にとどまってという指示ではなかった。反則しても平気でつっかかっていけという指示であります」

──第三者委員会として事実関係を調査することと、今、警視庁に告訴して刑事事件になっていることとは別ではありますが、こうして調べられ、事実認定をしていく中で、今回のプレーの悪質性について法的にどうお考えでしょうか。

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