在りし日の麻央さん
在りし日の麻央さん
海老蔵が監修した東京・代々木の酵素風呂の店
海老蔵が監修した東京・代々木の酵素風呂の店

 昨年6月22日に34歳の若さで乳がんで亡くなった小林麻央さんの一周忌にあたる「一年祭」を終えたと市川海老蔵はブログで明かし、《まだまだ悲しみは癒えませんが麻央が残してくれた2人の子供と懸命に生きていきたい》と綴った。

【海老蔵が監修した酵素風呂の店はこちら】

 海老蔵は、ママ役も請け負う良きパパぶりを今も日々ブログで公開中だ。

 その一方で海老蔵は1月に東京・代々木にオープンした「酵素風呂」の店の監修にも携わっていた。

《ネーミングは私がしました。友達が酵素の博士になってもらいたいなーという願いです》(海老蔵ブログから)

 店名はずばり「酵素博士」だ。酵素風呂といえば、亡き麻央さんも闘病中に利用し、話題となった。

 夫妻の酵素風呂好きは有名で、京都のある店のオーナーはこう言う。

「2人でいらしたこともあります」

 平日の午後、「酵素博士」を訪れてみると、女性側は貸し切り状態。パーテーションのない空間に酵素ベッドが5床ほどずらり。よもぎや酒粕も配合され、かなりのこだわりを感じる。

 6年前に、病気で夫を亡くした看護師で僧侶の玉置憂子さん(53)に酵素風呂の有効性について聞いた。「医学的には証明されていないと思うけれど、だからといって無効というのも違うと思う。これが効く!と信じる本人の気持ち。その力は計り知れない効果を生むと思うから」

 だが、気を付けなければいけないのは、医学に頼らず酵素風呂だけで頑張る!という「固執」だという。

 日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科の勝俣範之教授は、「患者がそういうものにすがろうとするのは無理もないと思う」と話した上で、こう警告する。

「否定はしないが、標準治療の代わりにはならないことを知っておくべきです。代替医療ではなく、あくまでも補完代替医療なんです。中には、危険なものもありますのでご注意を」

 麻央さんは、酵素風呂だけでなく、海老蔵の支えを糧に最期までがんと闘った。天国から、酵素風呂に入り、元気になる人々を応援しているに違いない。(本誌・大崎百紀)

週刊朝日 2018年6月29日号