「逆手に取れば、情報操作できる」山口組出身「猫組長」が明かすツイッター活用術

大塚淳史週刊朝日#ねこ

「猫組長」こと菅原潮氏(提供写真)  (11:30)週刊朝日

「猫組長」こと菅原潮氏(提供写真)
 (11:30)週刊朝日
 山口組系元組長で、経済ヤクザとして活動していた「猫組長」こと菅原潮氏が、「猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言 」(扶桑社)を6月に上梓した。

【写真】帯のイラストも斬新な「猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言」

 菅原氏はヤクザになる前、20代後半まで不動産屋や投資会社で働いていたこともあり、株や金融の知識は豊富に持っている。マネーロンダリングについてや、仮想通貨ビジネスの負の側面、パナマ文書から見えるアメリカの欺瞞といった経済問題をわかりやすく解説したり、北朝鮮の故・金正男と政治談議したエピソード、自ら体験した石油ビジネス、土地売買詐欺の地面師たちとの攻防など、一般人がなかなか味わうことのない世界をリアルかつシンプルに描いている。

 そんな菅原氏(猫組長)がひときわ脚光を浴びたのは、3年前の山口組分裂騒動の時。ツイッターを駆使することで話題を呼んだ。

 分裂騒動の当時、特に大阪や神戸の人々からすれば、そんなニュースを聞かされても、何が起こるんだろう…、血みどろの抗争が勃発するんだろうか…と不安が高まる一方だった。ただでさえ詳しい情報が表に出てこないヤクザの世界のこと。そんな中、注目されたのがツイッターのアカウント名「猫組長」だった。

「猫組長」は山口組系の組長を名乗り、分裂騒動の状況をツイッター上で次々と発信。当初は、ガセネタじゃないか?と疑いの目で見られていたが、あまりに生々しく、内部の人間しか知り得ないことを発信していたため、瞬く間に数万のフォロワー数がついた。騒動を取材する記者たちも、常時、猫組長のツイートをチェックしているほどだった。

 菅原氏は、日本最大のヤクザ組織の分裂騒動という微妙な時期に、ツイッターでつぶやいていた理由をこう明かす。

「山口組はあの当時で2万人くらいの組織だったけど、分裂の情報について伝達がなかった。僕らは割と近いところにいたので、(山口組が)割れるんだなとわかったんですよ。ただ、切った張ったと命がかかっている世界なのに、そういう重要な話を(組織が)してくれない。報告や発表をしてやんないと。『勝手に分裂?』『じゃ、どうしたらいいの?』と怒りを感じたのがスタート。分裂騒動は1週間前からきな臭かった。僕はツイッターを使うのを3年やめていたけど、分裂の4日前に再開し(騒動について)発信し始めました」

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「組長」の前に「猫」をつけたのには計算が…

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