大型クルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(c)朝日新聞社
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クルーズ船の寄港地ランキング20(1~10位)※11~20位はこちら
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クルーズ船の寄港地ランキング20(11~20位)
クルーズ船の寄港地ランキング20(11~20位)

 国土交通省が6月まとめた調査によると、クルーズ船が昨年最も多く寄港したのは博多港で、3年連続で日本一だった。寄港回数のトップ20をみると、16カ所が西日本。旅客が急増する中国などアジアに近い地の利を生かし、港のにぎわいは"西高東低”が続く。

【表】クルーズ船の寄港地ランキング

 2017年のクルーズ船寄港回数は、前年比37%増の2764回。うち7割は外国の船社が運航する船だった。クルーズ船で入国した外国人旅客は、前年比27%増の約253万人で過去最多を記録した。

 港湾別にみると、寄港回数トップは博多港で、全体の1割超の計326回(ランキング表参照)。15年に横浜港を抜いて以来、3年連続で1位となった。2位は長崎港、3位は那覇港(沖縄)と、トップ3はいずれも九州の港が占める。

 上位20港のうち、前年から最も大きく伸びたのは八代港(本)。前年比5.5倍の66回だった。国が選ぶ国際クルーズ拠点7港のうちの一つで、阿蘇や天草など観光地にも近い。外国クルーズ船の寄港は12年に始まったばかりだが、米国の「ロイヤル・カリビアン・クルーズ」社の船の寄港地となり、17年は大幅に増えた。港湾施設を拡張し、20年には100回の寄港をめざす。

 下関港(山口)も前年比3.4倍の57回と大きく伸びた。山口県庁は16~20年度の観光振興計画で、寄港回数の目標を「20年度に40回以上」としていた。しかし、想定を上回る大幅増で、20年度を待たずにあっさりとクリア。新たな目標を検討する。57回の寄港のうち、外国船が53回で、人口27万人の下関市を、10万人超の外国人が訪れた。

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