「『あさイチ』では朝の顔として一時代を築き上げました。ジェンダーの社会通念から、女性がMCをすると脇役になりがち。『あさイチ』では、わき汗など世の中が抱く女性のあるべき姿に対して反論し、『女性らしさ』に無条件に従わなかった。夜のニュース番組でも、今までのやり方がうまく生きるはず」

 ネット上では、「有働さんはジャーナリストになりたかったんじゃないの?」「これならNHKでキャスターやってもよかったんじゃない?」といった落胆する声もある。

「キャスターだからといって現場の取材ができないというわけではない。彼女は、やりがいがある番組だと判断して決めたのでしょう。局としては、ネームバリューのある方が欲しいですし、互いの利害が一致している」(太田さん)

 著書『ウドウロク』(新潮社)には、イノッチというパートナーに恵まれたと紡いでいる。有働を生かす次のパートナーは誰か。(本誌・岩下明日香)

週刊朝日 2018年6月22日号