林:たとえばこの映画がヒットして、監督さんとごはん食べたときに、長瀬さんが「こういうのやりたいんですけどね。どうですか」と話したら、うまくいくと思うんですけど。

長瀬:僕は誰もやってないものをやりたくなっちゃうんですよね。だから、企業も見込みのないものに対してお金を出すことになるし、それは間違ってると思うんですよね。僕は「古き良き」みたいなものも好きなんですけど、「古き良き」そのものではなく、「古き良きだけど、どこか新しい」とか、そういうのがいいなと思っているんです。舞台でもドラマでも映画でも、そういうものがあるんですよね。

林:たとえばどんなものですか。

長瀬:80年代のアメリカ映画には、ストーリー性なんてないけど、音楽とか着てるものとか、出てくるものがカッコいいものがありますよね。そういうくだらない映画が今ないから、逆におもしろいんじゃないかと思ったりします。僕はB級映画が大好きなんです。そこにはものすごいロマンが詰まってるんですよね。

林:自分で撮っちゃったらどうですか。2、3千万円ぐらいで。

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