インタビューでファンの声援に応える日本ハムの清宮幸太郎(c)朝日新聞社
インタビューでファンの声援に応える日本ハムの清宮幸太郎(c)朝日新聞社

「こと打撃に関しては格の違いを見せつけています」

 スポーツ紙デスクがこう語るのは、6月1日のイースタン・リーグ対巨人戦でファームトップとなる8号本塁打を放った日本ハムの清宮幸太郎(19)のこと。

 交流戦開幕直前の5月28日に2軍落ちしたが、降格後の4試合で17打数7安打4本塁打、打率4割1分2厘(6月1日現在)と打ちまくっている。

「いつでも前向きな言葉を口にする。1軍で打てないとき、何度も『悪くはない』と言って強がりに聞こえましたが、これだけ打つと説得力がありますね。もちろん投手のレベルの差があって1軍では相手ペースだったのが、2軍では自分の間合いで打てる」(担当記者)

 降格を告げられた日の「妥当だと思う」という発言は、とても高卒ルーキーとは思えなかった。こういう謙虚さ、客観性が、ビッグマウスなのに好感を持たれる理由かもしれない。

「あの日は淡々としてて、初めて代打を送られた5月18日に、『今の自分から考えると当然。可能性があるとしたら右打者』と話していたときと似ていました。ひとごとみたいに冷静に話すんです。もっとも2軍落ちの2日後、『やっぱり悔しかった』と言っていましたから(笑)、自分で気持ちをコントロールしているんです」(同)

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