今年春の大学入試の合格発表で胴上げされる受験生(写真は山形大) (c)朝日新聞社
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地元国公立大に強い高校・東日本編 >>西日本編はこちら
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地元国公立大に強い高校・西日本編
地元国公立大に強い高校・西日本編

 東大・京大の合格者数上位高校ランキングはよく目にするが、わがふるさとの地元国公立大に強い高校はどこなのか。47都道府県別に一覧をつくると、合格者数トップ校はほとんどが公立高校だった。その顔ぶれをみると……。

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 今年の東大の合格者数トップは、37年連続で私立開成(東京)で、京大は34年ぶりに府立北野(大阪)。難関国立大の合格者数ランキング上位は、首都圏や京阪神にあるおなじみの高校になる。

 そこで、47都道府県ごとに、地元国公立大への合格者数上位校をみると地域色豊かな顔ぶれになる。東日本と西日本に分け、合格者数トップ高校を一覧にした(表参照、『週刊朝日』6月8日号から作成)。広域から受験生が集まる旧七帝大(東大・京大・北大・東北大・名大・阪大・九大)のある都道府県は、地元の公立大や教育大の合格者数トップ高校を記した。

 東日本の大規模大学をみると、千葉大の合格者数トップは千葉東(千葉)、信州大は松本県ケ丘(長野)、新潟大は新潟南(新潟)で、いずれも県立高校。新潟南は合格者108人のうち102人が現役合格で、卒業生の3人に1人が新潟大に受かった。

 群馬大への合格者数最多は、県立前橋女子で48人。ライバル校の県立高崎女子とともに、県立の女子校同士でトップを競う。

 同一高校からの合格者数の比率が高いのは、福井大。県立高志(福井)が62人で、福井大合格者の6%超を占めた。15年から中学を併設し、中高一貫教育をしている進学校だ。岩手大の盛岡第三、福島大の橘なども、同一高校からの合格者数比率が高かった。

 香川大は、高松第一(香川)が40人と最も多いが、倉敷青陵36人、岡山芳泉33人など、岡山からも数多く合格した。香川大は17年春の入学者の約29%が香川出身者で、27%が岡山出身者。対照的に、岡山大は岡山出身者31%に対し、香川出身者は6%。開通30周年の瀬戸大橋で両県はぐっと近づいたが、岡山から香川への受験生の流れが多い一方で逆の流れは少ないようだ。

 九州は、旧帝大への合格者数の多いトップ高校が、地元大学の合格者数でも最多のケースが目立つ。宮崎大の合格者は県立トップ校の宮崎西が最も多く、69人。うち6人が医学部医学科だ。同様に佐賀では、九大への合格者が最も最も多い佐賀西が、佐賀大の合格者も最多。計57人で、うち医学部医学科が8人を占める。

 週刊朝日は6月8日号で、全172の国公立大への合格者数上位高校のランキングを掲載している。(本誌・中川透)