ザギトワ選手に贈呈されたMASARUを抱く安倍首相(c)朝日新聞社
ザギトワ選手に贈呈されたMASARUを抱く安倍首相(c)朝日新聞社
交渉記録と改ざん文書全文から明らかになった昭恵総理夫人の存在 1/2(週刊朝日 2018年6月8日号より)※次の表へ続く
交渉記録と改ざん文書全文から明らかになった昭恵総理夫人の存在 1/2(週刊朝日 2018年6月8日号より)※次の表へ続く
交渉記録と改ざん文書全文から明らかになった昭恵総理夫人の存在 2/2(週刊朝日 2018年6月8日号より)
交渉記録と改ざん文書全文から明らかになった昭恵総理夫人の存在 2/2(週刊朝日 2018年6月8日号より)

 長引く数々の疑惑の渦中にあるが、安倍晋三首相は5月28日に行われた参院、衆院の予算委員会の集中審議に出席。野党の追及に対し、「作られたストーリー」と完全に開き直った。

【リストで見る】「昭恵案件」を徹底検証!明らかになった夫人の存在とは…

 加計学園は集中審議に先立って同26日、中村時広愛媛県知事が公表した2015年2月25日の安倍首相と加計孝太郎理事長との面会を記載した県文書について「実際にはなかった面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまった」とコメントを発表。

 安倍首相はこれを盾に愛媛県文書について「学園関係者からの伝聞の伝聞にすぎない」と切り捨て、「国家戦略特区で今治市と加計学園が認められたことについて、私が加計理事長と会った、会わないは全く関わりがない」と強調した。

 また23日に財務省が国会に提出した計4000ページに及ぶ森友学園に関する文書についても野党が妻、昭恵夫人の「関与」を示す記述が十数か所あったと重ねて追及した。

 だが、安倍首相は「私や妻が関わっていないことは明らか」と突っぱね、議場内は怒号が飛び交った。すると、安倍首相は「私の発言を妨害している」と気色ばみ、委員長に対応を求めるなど強行突破を図る場面も。政府関係者がこういう。

「内閣支持率が下げ止まったので官邸は乗り切れるとゴーマニズム宣言ですよ。中村知事が発表した首相案件を示す文書は、加計学園が、当時の担当者が県と(今治)市に誤った情報を与えたと謝罪したことで幕引き。引き延ばした揚げ句、森友文書をようやく公表するなど最悪の対応だった麻生(太郎)財務相もお咎めなし。(釈放された)籠池砲が多少あってもザギトワ選手への秋田犬プレゼント、日露首脳会談などでメディアに露出し、支持率を少しでも上げようという官邸の魂胆ですよ」

 だが、国会に投下された膨大な量の「紙爆弾」の威力を、もはやかき消すことはできない。

 財務省が公表した森友との交渉記録と改ざん文書全文を本誌が徹底検証したところ、「昭恵夫人案件」を裏付ける記述が出るわ出るわ……。

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