視聴率低迷が続くフジテレビの本社ビル (c)朝日新聞社
視聴率低迷が続くフジテレビの本社ビル (c)朝日新聞社
民法キー局5社の視聴率(関東地区)
民法キー局5社の視聴率(関東地区)
民法キー局5社の広告収入と前年比
民法キー局5社の広告収入と前年比

 民放キー局5社の2017年度の視聴率と広告収入が出そろった。視聴率は日本テレビが4年連続で「三冠王」を守り、広告収入はテレビ朝日がフジテレビを抜き、開局以来初の2位になった。

 日本テレビの17年度の視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)、全日帯(6~24時)のいずれもトップ。4年連続で三冠王を達成した。日本テレビホールディングスは17年度の決算発表で、「特に、日曜夜のタテの流れの番組がずっと好調だった。土曜日は外出しても、日曜夜は家でテレビを見る家庭が多く、その時間帯で視聴者に支持された」と説明した。

 日テレの日曜夜は、「真相報道 バンキシャ!」「ザ!鉄腕!DASH!!」「世界の果てまでイッテQ!」「行列のできる法律相談所」など人気番組が続く。日曜以外も含め、日テレのゴールデン帯の17年度の視聴率は12.4%と他局を大きく引き離す。

「テレビ東京で今、最も勢いのあるコンテンツ。あえて日曜ゴールデンの激戦区にチャレンジしたい」。テレ東の小孫茂社長が18日の経営計画説明会でそう力を込めたのは、「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」。17年度に大きな話題を集めた番組で、18年4月の新編成で、月1回日曜夜にレギュラー化した。

 テレ東の17年度のゴールデン帯視聴率は6.6%。18年度は7.0%をめざす。小孫社長は「ゴールデンで7%はかねての目標。HUT(総世帯視聴率)の低下傾向に歯止めがかかっていないが、何とか念願を達成したい」と述べた。

 TBSの17年度の視聴率は、ゴールデン、プライム、全日などすべての時間帯で前年を上回った。ゴールデンは前年比0.1ポイント増の9.9%。前年比0.4ポイント減で9.9%となったテレビ朝日と並び、同率2位になった。

 各局の激しい視聴率競争は、広告収入に跳ね返る。テレビ朝日の17年度の広告収入は1927億円で、フジテレビの1906億円を上回り、初の民放2位になった。テレ朝は前年比1.4%減ったが、フジは視聴率低迷が響いて同5.4%も減ったためだ。

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