大センセイ、慶應ボーイに「世の中、そんなに甘くないと思うぞ」
連載「大センセイの大魂嘆!」
SNSで「売文で糊口をしのぐ大センセイ」と呼ばれるノンフィクション作家・山田清機の『週刊朝日』連載、『大センセイの大魂嘆(だいこんたん)!』。今回のテーマは「慶應ボーイ」。
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午後の東急東横線に乗っていると、ペンとペンの徽章をつけた高校生によく出くわす。慶應義塾高校の生徒である。慶應高校は東急日吉駅の目の前にあるのだ。
慶應高校の生徒は、ものすごく態度が悪い。悪いというか、横柄である。電車の中で大声で騒ぎながら、パック入りのジュースをがぶ飲みしたり、アイスクリームを食べたりしている。
七人がけの席に四、五人で脚を投げ出して座り、他の客が乗ってきても一顧だにしないので、後から乗ってきた客の方が別の車両に移っていったりする。
こうした光景を目にする度に、大センセイの頭の中では、憤りと妬みと偏見が入り混じった感情が、グルグルと渦を巻く。
君らのお父さんやお母さんは、きっとペルシャ絨毯の輸入商をやっていたり、会計事務所を開いていたりするんだろうな。

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