注目される本田圭佑 (c)朝日新聞社
注目される本田圭佑 (c)朝日新聞社
ハリル前監督は日本サッカー協会を提訴する方針 (c)朝日新聞社
ハリル前監督は日本サッカー協会を提訴する方針 (c)朝日新聞社

 崖っぷちのエース、サッカー日本代表・本田圭佑(31)が思わぬ火の粉を被った。ハリルホジッチ前監督(66)が“不満分子”が2人いたと会見で発言し、名指しこそされなかったが、2人の内の一人は本田ではないかと臆測を呼んでいた。そこへNHKの番組で火に油を注ぐ事態が発生したのだ。

【日本サッカー協会を提訴する方針だというハリル前監督】

 5月14日に放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀『ラスト・ミッション 本田圭佑のすべて』」は、本田に密着取材した内容だった。番組公式ホームページ上では当初、「ハリルホジッチ監督解任の舞台裏」と謳い、ハリル前監督が解任された理由を本田本人が番組内で話すと思わせる文言を掲載していた。

 当然こんな内容が出れば、「やっぱり本田が解任の裏で糸を引いたのか!?」と反響があった。

 しかし、その直後に「本田さんが『解任』についてインタビューで語ったわけではありません。誤解を招く表現でした」と謝罪文を掲載したのだ。

 NHKらしくないあおり文句といい、訂正といい、本田自身は本当に言っていなかったのか。時期が時期だけに、本田側から該当箇所の削除要請があったのでは、と疑惑が残った。

 同局広報部へ、今回の事態の経緯、本田側からのクレームの有無、撮影の時期について問い合わせたところ、「訂正は、あくまで番組側の判断として行いました。本田さんへのインタビューを踏まえ『監督解任の舞台裏』と表現しましたが、監督の解任には直接触れておらず、適切ではなかったと判断しました」「番組制作の過程については、原則、お答えしておりません」と回答した。

 NHKでサッカーなどスポーツ中継を行った、元アナウンサーで現・法政大学教授の山本浩さん(65)は、こうみる。

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そもそも本田はなぜ代表を外れたのか?