ロッド・スチュワート/1945年、英国生まれ。肉体労働からサッカー選手まで職業を転々とし、64年にバンド活動を開始。70年代以降はソロで多くのヒットを生む。8番目の子どもが2011年に生まれた=4月21日、自身の70年代のドキュメンタリーフィルムがロンドンで上映され、モデルで写真家の3番目の妻(左)らと登場(Getty Images)
ロッド・スチュワート/1945年、英国生まれ。肉体労働からサッカー選手まで職業を転々とし、64年にバンド活動を開始。70年代以降はソロで多くのヒットを生む。8番目の子どもが2011年に生まれた=4月21日、自身の70年代のドキュメンタリーフィルムがロンドンで上映され、モデルで写真家の3番目の妻(左)らと登場(Getty Images)

 4月21日、ロッド・スチュワートの70年代のドキュメンタリーフィルムがロンドンで上映され、本人がモデルで写真家の3番目の妻らと登場。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。

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 てっぺんがツンツンしてて、襟足が長いウルフカットと呼ばれる髪形にピタピタファッション。そこにあのハスキーボイスだもの。60~70年代にバンドやってたヤツは、こぞってこの人をマネしたもんだよ。ちなみにあたしも憧れたクチだけど、ウルフカットはやってない。何せ、お尻まであるロングヘアが自慢だったからね。

 ともかく、見る影もない爺さんになってしまうロックスターも少なくないのに、この人ばかりは70歳を過ぎても色っぽいよね。グッチあたりが作っていそうな、バラの刺繍のあるブルゾンとか、素足に履いた刺繍入りのスリッポンとか、この年でさりげなく着こなせる人も珍しいよ。

 ま、中性的な魅力があった男性は、年を取るにつれておばさん風になってしまうのが世の常。逆三角形のシルエットも、中年女性の体形隠しのワザそのまんまじゃん。それでもカッコいいのは、一旗揚げようとか、おねえちゃんにちょっかい出そうとか、今なお持ってるやんちゃ心のたまものだろうね。人生諦めそうになってるそこのお父さん。見習いましょう。

週刊朝日 2018年5月18日号