さらに、体調や季節的な要因で一時的に発症しやすくなるケースもあり、季節の変わり目の肌荒れにはこうした敏感肌が含まれるとみられる。とくに、年度替わりの生活環境の変化などでストレスが増大しがちな春におこることが多い。

「ベースとなる皮膚疾患のなかでも多いのが脂漏性皮膚炎です。日本人の4~5割はこの皮膚炎になりやすい体質をもっているといわれています」(漆畑医師)

 脂漏性皮膚炎は、脂漏といっても肌がべとつきやすい脂性肌とは関係なく、皮膚の脂漏部位に生じた炎症のこと。脂漏部位は頭部、顔面、胸部、背中、わきの下、へそ周辺、外陰部などである。

「アメト――ク!」でも、何人かの芸人がこれらの部位をついかき過ぎてしまうことを打ち明けていた。

 こうした敏感肌症状を訴える人に、漆畑医師は次のように警告する。

「健康を害することが明らかな寝不足や過労、ストレス、栄養不足、喫煙などが引き金になって肌荒れ、そして脂漏性皮膚炎などが発症・悪化するため、敏感肌は体調悪化のシグナルともいえるのです」

 季節の変わり目の肌荒れは、年度替わりの生活環境の変化などでストレスが影響しているかもしれない。

(文・近藤昭彦)