「地元県議が総スカン状態で去年の総選挙で落選した金子氏が知事選に出ても勝ち目はない。しかも前回の県知事選で政党色を出して敗れたので、今回は『県民党』を掲げて政党色を薄めるのが自民党県連の方針。それで金子氏ではなく、元同県副知事で海上保安庁の花角英世次長が有力視されている」(県政事情通)

 一方、前回の県知事選で米山選対本部長を務めた森ゆうこ参院議員は「これが本当の新潟ショックです。今は候補者擁立の質問に答えられる状態にはない」と話した。

 だが、前回、野党と連携した市民連合関係者からは、元改革派経産官僚の古賀茂明氏待望論が浮上。

「新潟5区で落選した大平悦子さんも考えられますが、全県的な知名度は今一つ。むしろ米山さんの応援演説にいち早く駆けつけた古賀さんに期待する声が出ています。泉田(裕彦)前知事をモデルにした小説『原発ホワイトアウト』の著者である現役霞が関官僚の方も、前回の候補者決定寸前までいき、古賀さんも後押しをしたので可能性があります」(市民連合関係者)

 4月20日に古賀氏を直撃し、地元の待望論を伝えると、「光栄です」と一言。

 野党系は古賀氏と現役霞が関官僚らを中心に選考が進みそうだ。世界最大級の柏崎刈羽原発再稼働を左右する知事選は、国政選挙並みの天下分け目の決戦となる。新潟から目が離せない。(横田一)

週刊朝日 2018年5月4-11日合併号