雑誌「ゴルフトゥデイ」の元編集長でライターの大泉英子さんは、美保夫人の与えた影響をこう解説する。

「美保さんは現役時代、“逆転の女王”と呼ばれ『最終日の最終ホールまで何が起こるかわからないから、私なら絶対あきらめない』という考え方の持ち主。小平選手自身も芯の強い選手ですが、美保さんの『最後まであきらめない』精神の良い影響を受けていると思います。まだ結婚する前の話ですが、小平選手がある試合の初日に大たたきした時、最初は『ダメだ?!』となっていたところ、『あきらめるのが早すぎる』と切り替え、どんどん順位が浮上し優勝しました」

 また、美保夫人が会場にいるとどうしても存在が目立ってしまうが、引退後は小平を立てているという。

「試合会場でも『自分に聞くより、智に聞いてください』という感じで、この前のマスターズの時もいち家族として来ていて、自分が前に出るという感じはありませんでした」(大泉さん)

 “古閑美保の夫”から日本を代表するゴルファーに脱皮した小平。その裏には“あげまん”美保夫人の支えがあったのかもしれない。(本誌・大塚淳史)

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