師匠は人間国宝の故・桂米朝(べいちょう)。直弟子に月亭八方、孫弟子には月亭八光や月亭方正がいる。月亭八方は、
「残念です。生前はお世話になりました」
文枝は、
「本当に面白くて、規格外の方でした。この世界に入った時から可愛がっていただきました」
とコメントを寄せた。
71年から現在も続く長寿番組「新婚さんいらっしゃい!」(朝日放送)。可朝さんは文枝とともに開始当初の司会だった。
「メイン司会が可朝師匠で、三枝師匠はサブでしたが、わずか4カ月で参院選に出馬し降板してしまった。立川談志師匠の応援をするはずが、自分が出たくなったようです。ある意味で芸人らしい生き方をした人でした」(西条さん)
賭博やストーカー規制法違反の容疑で逮捕されたことも。復帰時に「犯罪者の可朝です」と話し、何でも笑いに変えようとしていた。西条さんはこう振り返る。
「本格派の米朝師匠のお弟子さんで、落語の基礎がありながらも、破天荒な芸風とスタイルだった。横山やすしさんなどもそうですが、優等生ではないところにも魅力があった」
3月に落語会を開こうとするなど、最後まで芸の世界で生きようとしていた。(本誌・太田サトル)
※週刊朝日 2018年4月27日号