今春の東大入試の合格発表(撮影/加藤夏子)
今春の東大入試の合格発表(撮影/加藤夏子)
【グラフ1】公立中高一貫校の難関国立大合格者数
【グラフ1】公立中高一貫校の難関国立大合格者数
【グラフ2】主な公立中高一貫校の難関国立大合格者数(千葉、神奈川、埼玉)
【グラフ2】主な公立中高一貫校の難関国立大合格者数(千葉、神奈川、埼玉)

 根強い人気がある公立中高一貫校。低学費のうえ、6年間継続的に学べる場となり、進学実績を高めている学校も多い。今春の大学入試の最新データで結果を振り返ると……。

【グラフで見る】どう変わった?公立中高一貫校の難関国立大合格者数

 公立中高一貫は、(1)中等教育学校(2)併設型(3)連携型の3種ある。注目されているのは(1)と(2)だ。(1)は6年間のうち前半3年を前期課程、後半を後期課程と呼び、1つの学校として一体的に教育する。(2)は高校が付属中を併設するのが一般的で、中学からの内部進学の子と高校入試を経て入る子とが一緒になって学ぶ。

 (1)の代表格が、東京都立小石川中等教育学校。今春は東大に12人合格し、うち11人が現役だった。13~14年の合格者は5人前後だったが、直近3年間は10人超が常に合格。昨年と今年の実績を比べたのが、グラフ1(週刊朝日4月13日号「全国2375高校主要大学合格者数総覧」などから作成)。難関国立大の合格者は昨年よりやや減ったが高い水準だ。

 小石川は1学年約160人。都立進学校として知られる西高校や国立高校(約320人)の半分だ。国立の今年の東大合格者は26人、西は19人で、小石川はこれらに匹敵する実力。(1)で小石川に次ぐ都立高校は桜修館と南多摩で、両校ともに東大合格者が5人ずつ。前年より増えている。

 (2)の代表格が県立千葉。創立140年の伝統校で、08年に県立千葉中を併設した。かつて公立王国と呼ばれた千葉県内で、東大合格者が最多だった名門。18年の東大合格者は前年より4人多い22人だった。

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