気管支サーモプラスティ治療が効く人・効かない人が事前にわからないという点も、今後の課題。前出の杉山医師はこう話す。

「私自身の経験に基づくものですが、アレルギー症状が強い人、または白血球の一種でアレルギー反応に関与している『好酸球』が多い人は抗体製剤を始め、その上で気管支サーモプラスティ治療をするか考えたほうがいいでしょう」

 気管支サーモプラスティ治療は公的な健康保険が利くものの、3回の治療で入院費も含め50万円ほど。発作で救急搬送される場合や、薬価が高い抗体製剤を用いた場合と比較すると安くすむともいわれる。

「繰り返す発作で生活に支障が出てきたと感じたら、検討してはどうでしょうか。効果は継続するという報告もあり、今は一度しか受けられませんが、海外では2回目の治療効果をみる試験もおこなわれているようです。その結果次第では2回以上の治療も可能になるかもしれません」(杉山医師)

(本誌・山内リカ)

週刊朝日 2018年4月6日号