参院予算委員会で証言する佐川宣寿・前国税庁長官(撮影/西岡千史)
参院予算委員会で証言する佐川宣寿・前国税庁長官(撮影/西岡千史)

 国会で証人喚問された前国税庁長官、佐川宣寿氏らが虚偽公文書作成罪、偽計業務妨害罪で28日までに、大阪地検に刑事告発されたことがわかった。

【告発状はこちら】

 訴えたのは、東京都の男性。告発状などによると、佐川氏、財務省理財局が改ざんした決裁文書が国会に提出されて以降、森友学園の国会審議は、虚偽の決裁文書、公文書を前提にして行われ、それが偽計業務妨害にあたるというものだ。

 告発した理由について男性は取材に対し、こう話した。

「国会は国民の付託を受けた国権の最高機関であり、虚偽の公文書を作成、提出するというのは、国民への冒とく、背信で許しがたい。国会開催には、多額の税金が投入されており、それが虚偽の公文書を前提に審議され、まったくのムダになった。森友学園の問題は真実の公文書、決裁文書をもとに再度、審議することを余儀なくされている。おまけに、佐川氏は証人喚問で改ざんの詳細、理由を証言することを拒否するなど、税金をムダにしていることに対し、反省が感じられない。なぜ改ざんが起こったのか、全体像を解明するには捜査当局しかないと判断し、刑事告発した」

 大阪地検は取材に対し、「告発状が届いたかについては、公表していない」としている。

※週刊朝日オンライン限定記事