森友問題はとりあえず佐川さんのせいにしてみるってか。で、佐川さんでストッパーにならなければ、問題を翌週に持ち越し、その間、次の手を考えるってか。

 もう無理じゃね? 佐川さんはいち官僚。己の出世、天下り先や生涯賃金のことを考えて悪事を働いたのだろう。だから、佐川さんのその願いを叶えることが出来る人物が、トカゲの頭。もうみんながわかってる。

 話を戻し、安倍さんのお言葉。「文書の有無を明らかにするために全力を挙げなければならない」って、ほんとにそう思ってる?

 今更なんだよ。価格交渉の音声データが出て来たときだって、証人喚問で籠池さんが語った「昭恵夫人・神風説」だって、やましくないのなら最初からそういう姿勢で動いたらよかった。嘘バレの佐川さんや、昭恵夫人の国会招致を、頑(かたく)なに拒むのはなんで?

 被災地で語った言葉もしらじらしい。毎年毎年、おなじようなこといってるけど、なのになぜ、7年も経つ今、避難生活者が7万3千人もいるの? 一説では、アベ友で儲けたい一派のせい。東京五輪のほうに、資材やら建築業者などがまわっている? 事故を起こした原発が安全だといいたいがための避難指示解除?

 軽い気持ちで安倍政権を持ち上げたマスコミが、責任をもって引導を渡すべき。

週刊朝日  2018年3月30日号

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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