「役者として“賭け”となる選択です」(高橋さん)

 そんな一人二役に挑戦するのが、グンちゃんことチャン・グンソクだ。ファンタジーではないが、韓国で3月から放送予定のドラマ「スイッチ〜世の中を変えろ(原題)」で、天才詐欺師と検事役を演じる。

「グンちゃんは頭脳派。服装や髪形、しぐさや口調、メイクまで役を徹底的に分析し、細部まで作り込みます。役の服を自ら仕立てて、びしっと決めてくるスタイルなので、役と彼のやり方がぴたっとはまったとき、唯一無二のキャラクターが誕生する」(同)

 ただ、韓国では09年の「美男〈イケメン〉ですね」以来、出演作がことごとく失敗。「オワコン」とまで言われている。グンちゃん自身、その自覚があるのか、今作を「ターニングポイントとなるだろう」と気合十分。俳優として、もうひと花咲かせることができるのか。勝負の作品となる。(ライター・酒井美絵子)

週刊朝日 2018年3月23日号