北原みのり「『慰安婦』問題は人権問題」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「『慰安婦』問題は人権問題」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

「慰安婦」問題は人権問題(※写真はイメージ)

「慰安婦」問題は人権問題(※写真はイメージ)

 平昌オリンピックのセレモニーに元「慰安婦」被害者の女性が招かれたりなど、国家行事に「慰安婦」女性たちが招待されることは、近年の韓国では珍しいことではない。それは韓国社会が彼女たちの戦いに敬意を示しているからだという。

 最近は、若者たちの間で「慰安婦」女性たちを「かっこいい」と考える傾向もある。彼女たちの人生をモチーフにしたグッズ販売の会社を若者が起業し、大成功を収めるなど(収益は人権活動や「慰安婦」運動に還元される)、「慰安婦」問題に関心を持つ若者の層が広がっているのを、韓国にいると実感する。

 と、こんな話をすると「韓国はベトナムで、日本軍と同じことしたのを知っているか?」と得意げな顔で言いたがる人もいる。得意げになっている時点で人権感覚ゼロすぎるのだが、そういう人は知っているだろうか。ベトナム戦争時の韓国軍の性暴力加害を、韓国社会で告発したのは、「慰安婦」女性たちであり、その支援者だったことを。その声によって、タブーだった加害国としてのベトナム戦争の語りが、新たに韓国社会で生まれはじめていることを。

 そう。女たちにとって「慰安婦」問題は、日韓政治問題ではなく、最初からずっと人権問題だったのだ。そしてその一歩も動かないその強さが、韓国社会、国際社会を変えてきたのだ。

 1991年、金学順さんが声をあげてから約30年。韓国と日本の差は、人権意識、という点で大きく大きく、差が開いた。

週刊朝日 2018年3月16日号


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北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

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