最近では、横浜にある1LDKのマンションのモデルルームのコーディネートも行った。

「とにかくコーディネートするのが好きなんです。だから、私がアドバイスして商品を購入してくれたお客さんから、リビングでくつろぐ家族の写真が送られてきて、『リビングに人が集まるようになりました』っていう感謝の言葉が書いてあったときなんかは、この仕事をやっていて良かったなぁって思いますね」

タレント業や実業家として順風満帆な人生を送る渡辺さんだか、おニャン子クラブとして活動していた頃は、学校と仕事現場の往復で、睡眠時間は移動の時のみという過酷な状況の中、芸能界という厳しい世界で戦ってきた。当時を振り返り、渡辺さんは今の社会は女性にとっても働きやすくなっていると感じている。

「私の若いころは、結婚したら即引退か結婚を諦めるかという二択しかない時代でした。今はタレントの方も出産してすぐ復帰できるし、それに副業も認められている時代。芸能界も変わってきたなぁって思います」

 現在、渡辺さんの店のスタッフは5人で女性が多く、一人ひとりとのコミュニケーションも怠らない。

「LINEでグループを作って、商品のこととかお店のこととか何でも言い合える関係にしています。主人が経営をしているので、私の役割はトップと従業員をつなぐことですね」
 今後ぜひ、やりたい夢があるそうだ。

「私、物件を見るのが大好きなんですよ。不動産屋さんにも、『よくそんな物件探してきましたね』って言われるくらい(笑)。だから、『美奈代のお部屋案内』みたいなことができたら、おもしろいかも」

わたなべ・みなよ 1969年生まれ。愛知県出身。元おニャン子クラブメンバー。インテリアショップ「Kaguya-Hime374」を経営、株式会社Minayoの代表取締役

(構成・ライター新津勇樹)

週刊朝日 2018年3月9日号より加筆