休暇を利用して観光を兼ねて海外に行くというのも一つの選択肢だ。

 スケオタたちによると、海外大会のねらい目は、オータムクラシック。ここ数年、羽生がシーズンの初戦に据えているからだ。この大会で羽生は昨年、ショートプログラムの世界最高得点をたたき出している。

 海外観戦初心者におススメなのが、旅行会社が企画販売する大会チケット付きの観戦ツアーだ。もちろんツアーの人気も高く、募集を始めるや否や、軒並み完売が続出する。ツアー情報も、少しでも早く入手するには、観戦ツアーの企画販売を行う旅行会社のメールマガジンなどに登録することはマスト。旅行会社がツイッターを運営していれば、アカウントをフォローし、情報が流れてくるように設定すると良い。

 意外と知られていないのが、チケットには座席以外の種類があること。スケオタたちは、大会本番だけでなく、公式練習も見られるチケットを選ぶという。

 世界選手権やグランプリファイナルで、全日程が見られる「オールイベントチケット」を購入すれば、公式練習がセットで見られる場合が多い。ただし、大会によっては非公開の場合や、練習のみ別売りのこともあるため、確認しよう。前出の山本さんは言う。

「公式練習は、選手が新しい技に挑戦しているのが見られたり、試合よりもラフな雰囲気が見られたり。何より、より多くの時間を選手と共有できます。見始めると、ハマりますよ」

 座席が決まっていないため、間近で選手の演技を見ることもできる。何時に誰が練習に出るかは、大会主催者がウェブサイト上で発表。早朝から席取りのために並ぶ人も多い。

「いざ観戦!」となっても、観戦マナーを知らずに会場入りするのはご法度。いまや中継によって、世界中に醜態が放映されることにもなりかねないので要注意だ。実際に、2014年の世界選手権(埼玉県開催)では、羽生が演技のスタートポジションにつき、会場中が沈黙に包まれた瞬間、「ユヅ、愛してる~!」の声が響き渡り、世界中からひんしゅくを買った。

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