70代は「ふ」がテーマ。といっても、資金を大きく殖やすのではない。いかに資産減少を防ぐかに気をつけたい。

 この年代になれば、大きなリスクのある投資は御法度。自らが持つ資産のリスクとリターンを再確認し、高リスク高リターンの資産は、低リスク低リターンのものへと移しておきたい。

 70代は認知症も増え始める時期。厚生労働省の資料によると、認知症の有病率は65~69歳が約3~4%に対し、75~79歳だと約12~14%に増える。振り込め詐欺などの被害に遭い、長年かけて築いた財産を失わないように気をつけたい。

 そして、親族間の“争続”を生まないためにも、認知機能がしっかりとしている間に相続への備えもしておくと安心だろう。(本誌・中川 透)

週刊朝日 2018年3月9日号