「いまスプリングボードという新会社を設立し、現在空室になっているシェアハウスを埋めていく計画を進めています。賃料支払いに関しては、今後、オーナー様とそちらで契約していただく可能性があります」

 GG社に電話すると、アルバイトを名乗る男性が「代表から折り返しお電話させます」と言ったきり、連絡はなかった。

 スルガ銀行に提出されたSD社やGG社の顧客の書類は、融資が受けやすいように年収や預金残高が改竄されていたことまで取り沙汰されているが、同行は承知しているのだろうか。

「実態把握のための調査を開始しました。個別の事案につきましてのご回答は控えさせていただきます」(同銀行経営企画部)

 魔法は解けてしまったのか。だとしたら、「かぼちゃの馬車」とはいかにも人を喰ったネーミングである。(本誌・亀井洋志)

週刊朝日  2018年3月9日号より加筆