漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系 木曜21:00~)をウォッチした。
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「何をやってもキムタク」とは、金輪際言われたくない。そんな意志をひしひしと感じるこのドラマ。民間警備会社所属、武器を持たないBG(ボディーガード)島崎を演じる木村拓哉。
アクションで無双するかと思いきや、毎回けっこうな勢いでボコボコにされる。反撃する場面では、さすがにキメ顔で活躍するけれど、すぐさまカッコ悪いシーンを挿入。高所恐怖症だと告白したり、つんのめって土手を転がり落ちたり。
弱みもあれば弱音も吐くんだと言いたげな、今作のテーマは「人間・木村拓哉」? レギュラー陣も江口洋介、斎藤工、菜々緒と、狙ったとしか思えない高身長揃い。身長低めな木村をさらけ出す陣容だ。別にカカトの高い靴なんてはかないんだからね、ありのままに「あえて、あえてね」。そんな囁きを空耳する。
そして、やたら強調される「加齢」エピソード。ジョギングをすれば足が攣(つ)り、思春期の息子には冷たくあしらわれ、「俺ももう年だ」とつぶやく。アップになった顔を見ると、あれっ?てくらい「加齢」を感じるんだけど。これも「あえて、あえてね」なライティングなのだろうか。