鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍
いろいろとネガティブな話題ばかりが前に出る相撲界ですが…(※写真はイメージ)
いろいろとネガティブな話題ばかりが前に出る相撲界ですが…(※写真はイメージ)

 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は国技館で行われた相撲大会について。

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 2月12日、東京・両国の国技館にて白鵬杯が行われました。これは白鵬関が主催する子供たちの相撲大会。年々参加者が増え、今回は1300人近くの参加者。僕も大会の総合プロデューサーとして、参加させていただいてます。

 毎回、お昼の休憩時間はお相撲さんたちによるイベントが行われます。今年は白鵬関がケガをしていたこともあって、トークショー的なものをやってみようということになりました。だったら、今まで白鵬関がちゃんと話したことのない元力士の人を呼ぶのはどうか?という話になり、そこで出た名前が、元若乃花の花田虎上さん。意外にも、ちゃんとお話ししたこともないとのこと。若乃花が引退した年に白鵬関は入門しています。正直ダメもとでオファーをしたのですが、子供たちの前で夢に向かってモチベーションが上がる話をしていただきたいとお願いしたらOKしてくれました。が、大会数日前に、貴乃花親方がテレビ番組で独占インタビューに応じたりして、なかなかメディアが騒がしくなってしまいました。もしかしたら、花田虎上さん、キャンセルの話をしてくるかなと思ったのですが、まったくなく。

 そして当日。国技館の土俵の上に赤い絨毯を敷き、僕が進行をさせていただくことになったんです。すでに白鵬関は土俵の真ん中で椅子に座っている。そこで呼び込みます。「第66代横綱元若乃花、花田虎上さんです」と。事前に言ってなかったので、国技館がどよめく。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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