日本一面白い会社が、言葉を大切にするワケ (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本一面白い会社が、言葉を大切にするワケ

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柳澤大輔(やなさわ・だいすけ)/1998年にカヤック設立。社名は創業メンバーで学生時代の仲間、貝畑、柳澤、久場の名前にちなむ

柳澤大輔(やなさわ・だいすけ)/1998年にカヤック設立。社名は創業メンバーで学生時代の仲間、貝畑、柳澤、久場の名前にちなむ

「普通は広告会社にしかない部署だと思いますが、外への発信を重視しているためです。いくら面白い制度や取り組みでも、伝わらないと面白さがわかってもらえない。最後の伝え方はとても大切です。だから、僕も考えるし、コピー部が必死になって考えています」(柳澤氏)

 カヤックは最近、“鎌倉資本主義”という新たな言葉を盛んに発信している。渋谷や六本木など東京23区内に本社を構えるIT企業が多いなか、カヤックの本社は神奈川県鎌倉市。古都から、地域に根ざした新たな“地域資本主義”のあり方を発信したいのだという。

「かつては、利益の拡大など経済的な発展と幸せとが比例する時代でした。でも、だんだん比例しなくなってきた。ある程度裕福になってきたし、お金だけを追求すると、環境破壊や富の格差など負の側面も出ている。最近は、お金と幸せとの関係が少しずれ、比例しなくなってきました。お金とは違う別の指標で、幸せ度と関連するものがたぶん何かあるはずです。その答えは地域の中にあると考えていて、これから地域資本主義を実践したいと考えています」(柳澤氏)

 幸せ度と関連する別の指標とは何か。まだ明確に定義できないが、地域の人とのつながりなど、経済的な市場価値ではないものを指標化したいという。

 例えば、上場企業の特性を生かし、鎌倉市民に株式を持ってもらいたいと考えている。企業の成長が、市民の富につながる。海外投資家の購入などで株主の国際化が進むなか、時代錯誤の発想のようにも聞こえるが、柳澤氏はこう語る。

「企業はグローバル化し、世界へ発信し、株主とオンラインでつながる。それが普通の流れですが、お金だけのつながりです。市民が株主になってくれれば、会社の目の前の人たちとつながれる。カヤックの社員が町を歩いていると、〝頑張れよ〟と言われるかもしれない。これは最強のコンプライアンスです。目の前の人たちの期待にこたえようとする、新たな関係が生まれます」


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