最後に、「保険料値上げ」の観点で考えると、医療保険のプレゼントは「祖父母と孫」に限定されるものではなさそうだ。先のりそな銀行の大賀氏が言う。

「医療技術の進歩などによる長寿化を見据えると、今後さらに医療保険の保険料値上げが行われる可能性もあります。また、社会保障を取り巻く厳しい環境を踏まえ、自助努力として早めに備えておこうとお考えになるお客さまもいらっしゃいます」

 例えば、現役世代が、自分の子どもを被保険者にして医療保険に加入することも考えられる。その場合は月払いでもよく、保障内容にもよるが幼児だと月1千円以下の商品もある。

 また、被保険者が現役世代本人の場合でも、条件しだいだが、生涯の保障を一度に手に入れたほうが割安となるケースもありそうだ。

 いずれにせよ、11年ぶりの標準生命表改定をきっかけに、保険の賢い使い方に改めて目を向けてはどうだろうか。(本誌・首藤由之)

週刊朝日 2018年2月23日号

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首藤由之

首藤由之

ニュース週刊誌「AERA」編集委員。特定社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー(CFP🄬)。 リタイアメント・プランニングを中心に、年金など主に人生後半期のマネー関連の記事を執筆している。 著書に『「ねんきん定期便」活用法』『「貯まる人」「殖える人」が当たり前のようにやっている16のマネー 習慣』。

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