それにしても、祖父母が孫に医療保険を「プレゼント」するとはどういうことか。耳慣れない話だが、保険関係者によると、ニッチながら堂々と成り立っている分野という。ある保険代理店社員はこう話す。

「孫を被保険者として保障の対象にし、祖父母が保険契約者になって保険料を払い込むのです。売られ始めたのは4~5年ほど前からでしょうか、『お孫ちゃんプラン』などと言われています。現役世代ならば、医療保険の保険料は月払いが主流ですが、このプランは違います。保険料を一度に支払って孫の生涯の保障を買う、そんなイメージです」

 例えば、アフラックの人気商品「ちゃんと応える医療保険EVER」なら、次のような販売方法がとられている。

 入院1日につき5千円、手術給付金や入院前後の通院保障もあるプラン(特約の付加なし)で、生まれたばかりの0歳の孫を被保険者とする場合、祖父母が「保険料約120万円」を2年で払うプランがある。

 高額だが、「人生100年時代」で100歳まで生きれば得なのだ。同じ保険に月払いで入ると、今の保険料は男の子だと月1145円。保険料は生涯変わらないから、100年(1200カ月)で約137万円になり、2年払いのほうが約17万円安い。これに、もし、標準生命表改定で4月以降に値上げされれば、今加入することのお得さがさらに増す。

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