又市新党首。低迷する党を“イメチェン”できるか
又市新党首。低迷する党を“イメチェン”できるか

 歴史ある政党を守れるか。1月26日、社民党の新党首に又市征治幹事長(73)が無投票で選ばれた。又市氏は会見で「党の先頭に立って戦っていく決意を新たにしている」と語った。

 とはいえ、会見の参加記者は20人程度で、注目度はいまひとつ。党勢の衰えは否めない。現職の国会議員は4人。昨年の衆院選では、政党要件の一つである得票率2%を割り込んだ。来夏の参院選などで勢力を盛り返さない限り、党の存続が危ぶまれる。また、昨年5月に永田町の党本部を家賃の安い中央区の隅田川沿いの雑居ビルに移転し、文字どおり“政権への距離”も遠のいた。社会党時代も知る社民党関係者が嘆く。

「政党助成金の収入も減り、党職員の将来の雇用も不安な状況。社会党時代の優秀な職員は去り、厚みのある政策を打ち出す力がない」

 会見で又市氏に党勢挽回への秘策を問うと、語気を強めてこう答えた。

「先の選挙ではメディアも新党のことを多く書いたから、新党は実力を超えた票をとった。今度の参院選は必ずしもそうならない。憲法改悪阻止の3千万署名をいま行っているが、その先頭に立って戸別訪問をする。議員は支持者をしっかり回り、街頭にも立つ。党の『見える化』を本気になってやっていく」

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