小林照子さん(こばやし・てるこ)/美容研究家・メイクアップアーティスト。コーセー取締役を経て、56歳で独立。最新刊『これはしない、あれはする』(サンマーク出版)には、しおれない生き方のコツが満載。
小林照子さん(こばやし・てるこ)/美容研究家・メイクアップアーティスト。コーセー取締役を経て、56歳で独立。最新刊『これはしない、あれはする』(サンマーク出版)には、しおれない生き方のコツが満載。
しおれた唇はラップでケア
しおれた唇はラップでケア
お風呂上がりに「乳液ケア」 その1
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お風呂上がりに「乳液ケア」 その2
お風呂上がりに「乳液ケア」 その2

 今や人生100年時代。82歳の現役メイクアップアーティスト・小林照子さんは「80代なんて、まだ老後の内に入りませんよ」と笑う。潤いに満ちた若々しい肌の保ち方をプロがアドバイス。

【イラスト】しおれた唇に効果的!ラップを使った簡単ケア方法はこちら

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美容業界で働き続けて60年、82歳の今もメイクアップアーティストとして現役バリバリの日々を送っている小林照子さん。シワがなく、ハリのある肌。どこからどう見ても60代くらいにしか見えないのだが。

「光栄です。でも、どこも“お直し”はしておりませんので(笑)。顔の若々しさをキープするために大切なことは『保湿』です。これは男性も女性もです。でも冬はまず唇の保湿に気をつかいたいですね」

 なぜでしょう?

「唇は皮膚ではないからです。皮膚ならば皮脂の出る皮脂腺、汗の出る汗腺がありますから、自分で自分を潤すことができないわけではありません。でも唇には皮脂腺も汗腺もありませんし、皮膚にくらべて薄いので、外気の影響を非常に受けやすいのです。冬の乾燥した空気の影響でカサカサになってくるのは唇のほうが先。しかも唇は加齢と共に痩せて、ふっくらした高さもなくなってくるので毎日きちんとケアをしないと顔が文字通り“しおれた印象”になってしまうのです」

 それは嫌です!

「では、リップクリームでケアを始めましょう。男性でもひとつは持っておいたほうがいいですね。そして昼間、唇が乾いているなと思ったときに、こまめにリップクリームで油分を与え、唇を保護することです。一番やってはいけないことは、乾燥して荒れた唇をなめることです。カサカサに乾いているところに唾液で水分を与えたら、水分は気化熱を奪いながら蒸発するだけですから、ますます唇の乾燥がひどくなりますよ」

 スペシャルケアとして効果を発揮するのは、お風呂上がりのラップパックだ。

「お風呂上がりで、テレビを見ながら……なんてときでかまいません。リップクリームを塗って、その上にラップをのせて1~2分おくのです。ラップで蓋をしているのでリップクリームの油分・水分が唇の中に入っていき、唇が潤います。これを続けると、ふっくらツヤツヤ唇になりますよ」

 そして夜のスキンケアも手を抜いてはいけない。

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