ホテルのように、価格が高ければ快適かというと必ずしもそうではない。設備とともに、介護サービスの提供体制、安否確認や看護師の配置など医療措置、入居後に認知症が重くなったり、要介護度が高くなったりしても住み続けられるかどうか……。こうした視点は施設選びに欠かせない。また、施設内での人間関係やルールなどは、盲点になりがちだが重要なことだ。

 特に、元気なうちに入居する「住宅型」の有料老人ホームは、住み替えが難しい。どんな雰囲気なのか、見学時によく確かめたい。

 集団生活は嫌だが万一の際の安心感を得たい人に人気なのが、「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)。2011年からの5年で約20万戸に増えた。

 介護サービスは提供されないが、安否確認と生活相談サービスがあり、自由に暮らせる。在宅介護サービスのデイサービスやホームヘルプを使うことになるが、要介護度が低いと1週間の利用回数などに限度があるため、注意が必要だ。

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