「白人至上主義者のバノンと、ニューヨーク民主主義者のジャレッド・クシュナー(イバンカの夫)とイバンカ。この2大勢力が争いを繰り広げ、リーク合戦を行っていた。そして、トランプの過激な政策というのは、バノンの言うことを聞いていた影響ということがわかります」(渡辺さん)

 大統領の権威もここまで落ちてしまったのかと思わされるが、ほかにもトランプブランドの失墜を思わされる現象が起こっている。

 娘イバンカが手がけるファッションブランドが不人気だそうだ。

「百貨店が取り扱いをやめたほどです」(渡辺さん)

 トランプ氏がいかに無能かが伝わる暴露本が世に出ようが、なぜか支持は堅い。少なくとも、発売前後の支持率は変わらず約40%を維持している。この数字であれば、再選も十分可能と言われている。国際ジャーナリストの春名幹男さんは、その理由をこう指摘する。

「支持する白人労働者層はトランプがバカであることはわかっているので影響はさほどない」

(本誌・大塚敦史)

週刊朝日 2018年1月26日号