漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「精霊の守り人 最終章」(NHK総合 土曜21:00~)をウォッチした。
【イラストはこちら】カトリーヌあやこ氏がみた「精霊~」の闇鍋とは?
* * *
「大河ファンタジー」と銘打たれ、3年がかりで放送されてきたこのシリーズもいよいよ最終章。女用心棒バルサを演じるのは綾瀬はるかだ。浅黒い顔は常に傷だらけ、低音ボイスで短槍を振り回す。民放における巨乳奥様的な甘さは一切排除されたアクションシーンと、CGをふんだんに使ったファンタジックなビジュアルが見どころ。
なワケですが、ファンタジーの映像化ってほんとに難しいと思う。まずなじみのない単語が頭に入ってこない。「タルシュ帝国の攻撃を受け、瀕死の新ヨゴ国を救うため、ロタ王国とカンバル王国との同盟を結ぶ」て、「駿河、遠江、三河を領有した今川家」だとピンと来るのに、もうスゥーッと右から左に抜けていっちゃう。一応、毎回地図出して説明してくれるけど、テストに出されたらきっと間違うと思う。
さらに同じファンタジーもの「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなら、ホビット族は背が小さくて足が大きい、エルフ族なら長身ロン毛でとがった耳、ドワーフはひげ豊富、と、見た目も異なるけれど、「精霊~」の場合は鈴木亮平(タルシュ帝国)とディーン・フジオカ(ロタ王国)の違いがわからない。強いて言えば鈴木が西郷どんでディーンが五代さま?