林:野田大臣は、1年生議員のときにインタビューで「政治家を目指したからには必ず総理大臣になる。そう思わないほうがおかしい」とおっしゃっているのを聞いて、私、びっくりしました。いま稲田さんも小池(百合子)さんも脱落しちゃって、あっという間に女性総理大臣候補は野田大臣一人になりましたよね。

野田:今は、ということですよね。稲田さんにしても小池さんにしても、脱落じゃなくて“休憩中”なんですよ。私だってついこのあいだまで“休憩中”でしたから。稲田さんも小池さんもまた力をつけて上がってくるでしょうから。

林:野田大臣、“休憩中”のときなんてありました?

野田:ありましたよ。小泉内閣のとき、郵政民営化に反対してコケてドーンと落ちて。党も追い出されたし、今の小池さんみたいな言われ方をされていましたよ。でも、私の場合は沈んでいるときのほうが力がつくから。

林:野田大臣、次の自民党総裁選には立とうと考えていらっしゃる?

野田:総裁選出馬は、安倍さんが好きとか嫌いという次元の話じゃないんです。自民党は400名を超える国会議員がいて、全国の意見を集約するゼネラル政党です。今はどうも偏りすぎてるんじゃないかと一部で言われていますけど、私はそうじゃないと信じてます。ふだん言っても伝わらないんだったら、総裁選挙のときにみんなに伝えていきたい。

林:なるほど。

野田:意外と知られてないんですが、自民党の会議は全部クローズなんです。でも総裁選だけは、候補者がオープンに「これはダメだ」「こういうことをやりたい」とマスメディアを通じて見せられる。3年に1回の、唯一の民主的な場所なんです。だから、安倍総理の意見だけじゃない自民党の意見も知ってもらいたいなと思って。

林:それで、立ちます?

野田:うん。

林:今の世の中、そろそろ女性総理が欲しいな、という空気がありますよね。

野田:世の中が変化しているじゃないですか。少子化・人口減少で、今までできていたいろんなことができなくなる。かたやIoT、AIなどの技術はどんどん進んでいく。この国がすごく変わり始めていることに、国会議員よりも国民のほうが気がついているんですよ。特に女性は、働き方改革も始まって、昔はパートとかアルバイトに押し込められていたのが、「それではダメなんだよ」という流れが生まれ始めている。世の空気が変わってきたことには、女性のほうが敏感なのかなと思います。

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