妻:会が終わったら局の人が私の電話番号を「渡しといたから」。で、「はい、これが平野さんの電話番号」と紙を渡された。

夫:電話すると、いつも彼女が出た。すごいな、と思ってた。

妻:ホリプロの寮だったけど、個人の電話が付いたばかりのころだったの。

夫:寮の公衆電話だとばかり思ってた。

妻:鳴ったらすぐ出なくちゃ、と思ってて、部屋にいるときはずーっと電話のそばにいた。毎日電話があって、二人の間ではすぐ結婚を決めてました。

夫:何でそんなに早く結婚を決めたの?と皆に聞かれるんだけど、何でかな。

妻:私はパパ(夫)に従っただけ。

――二人が出会ったのは、シーズンオフの10月。なんと翌年3月に結婚してしまったのだった。

夫:あと1年待ったら、この結婚がなくなっちゃうような気がしたんだよ。1年のうちにあなたが仕事にのめり込むような気がしたんだ。軌道に乗る前に辞めさせたほうがいいのかなと思ったというか。「辞めていいの?」「結婚していいの?」って聞いたよね。

妻:何回も聞いてきた。それは覚えてる。

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