11月30日の日本相撲協会の理事会に出席した貴乃花親方 (c)朝日新聞社
11月30日の日本相撲協会の理事会に出席した貴乃花親方 (c)朝日新聞社

  元横綱・日馬富士の傷害事件で、日本相撲協会は横綱審議委員会(横審)の臨時会合を開いた。同会の北村正任委員長が会見し、日馬富士に対しては、「引退勧告に相当する」、暴行現場にいながら事件を抑えられなかったとして白鵬、鶴竜の両横綱に対し、「厳重注意」と発表した。

【写真】貴乃花親方を支える景子夫人

 一方、貴乃花親方は協会の貴ノ岩への聞き取り調査に応じる意向を昨日、示したとされるが、横審全体の意見として、「貴乃花親方の言動は非難に値する」と表明。

「親方であり、理事であり、執行部のメンバーであることの責任をまったく放棄している。普通の組織体の中ではありえない。こういう意見がほとんどでした」(同委員長)

 渦中の貴乃花親方は18日夜、都内のホテルで開かれた忘年会で、「貴ノ岩が負った傷を癒やすことが大事」などと話をしたという。

「今年の忘年会は来年2月の次期理事選、理事長選に向けて一門の親方衆の結束をかためるためと、今回の騒動で負けていない、これからも頑張るぞという意味合いをこめて、総会にしたようだ」(貴乃花部屋関係者)

 乾杯の挨拶は日本サッカー協会の川淵三郎最高顧問が行い、「これを乗り越えみんな元気出そう」などと話したという。

「その後は難しい話はなく、カラオケ大会があった。貴乃花親方は、石原裕次郎を歌っていたな。その歌詞がよくて、最後に勝つものになろう 勇気がある、夢があるって内容で、今の親方の気持ちを現わしているのかな。女将さんの景子さんのアイデアなのかな、こういう歌を選んでさりげなく、決意を伝える。もともと、貴乃花親方、石原裕次郎は好きで、お父さんとの親交があってよく歌うそうです。総会後も、貴乃花親方を囲んで2次会があったが、そこでも難しい話はなかった。けど、他の親方衆に『こんな騒動になったが、最後まで離れず支えてくれてうれしい、ありがとう』という話があり、『次の理事選を戦うぞ、まとまろう』と他の親方から話がでて、すごく盛り上がったそうです。貴乃花親方も上機嫌で、珍しく、日付がかわるくらいまで、飲んでいた」(同前)

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責任を追及されている件については…