「私はもう歌うことはないかなと思っていたんです。この業界の厳しさはわかっていたので。家族と充実した日々を送っていましたので、それが悲しいとは思わなかった。子供が小さいときは目が離せなかった。主人は結婚したときから『音楽はやめないほうがいいよ。いずれはやったほうがいいよ』って、いつも背中を押してくれていました。今でも仕事のスイッチを切り替えたら、普通のお母さんです」

――自宅で料理も作るんですか。

「普通に作っています。主人は解説の仕事が多いので、海外出張も多くて、うちにいないことも多いんですけど、東京にいるときは必ず家族でご飯を食べるようにしています」

――得意な料理は?

「自分の好きなものです(笑)。ギョーザとか、もんじゃ焼きとか、私がすごい好きなので、作ってもやりがいがありますね。ホットプレートでみんなで囲んで食べるのがおいしいくて」

――娘さんたちは再ブレークをどう見ていますか?

「『クラスメートからどうやって踊るの?と聴かれて、私の前で踊ったりするのよ』とちょっと恥ずかしそうに言ってました。娘の踊りは、いやーそんなにじょうずじゃないですよ。うふふふ」

――12月20日にはニューシングル「ダンシング・ヒーロー ジ・アーカイブス」(15曲)が発売されます。

「定番のオリジナルバージョンから2014年のデビュー30周年のリメイクバージョンまで、いろんなバージョンを集めた全曲『ダンシング・ヒーロー』のシングルです。親子で楽しんでください!」

――年末年始はどのように過ごしますか?

「年末はこれまではうちで家族と過ごしていたんですが、今年はライブやテレビの仕事などでびっしり埋まっています」

 2018年はこれまで以上にライブ活動に力を入れていくそうだ。熱いビートだけではなく、大人のポップスも歌っていきたいという。再ブームをきっかけに新しい荻野目洋子のライブに注目したい。(本誌・上田耕司)

週刊朝日 2017年12月29日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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