貴乃花親方(右)と、貴乃花部屋の貴源治 (c)朝日新聞社
貴乃花親方(右)と、貴乃花部屋の貴源治 (c)朝日新聞社

 土俵に臼を三つほど並べ、「ヨイショー」という威勢のよいかけ声で力士がをつく。相撲部屋の年末の恒例行事だ。何百キロ分もついて、近所や後援会関係者らに振る舞う。

【写真】渦中の元横綱日馬富士

 縁起物として喜ばれるが、ある相撲部屋関係者は「今年は勢いよくとはいきそうにないですね。忘年会自粛の部屋さえあるようです」と語る。元横綱日馬富士の傷害事件で揺れる角界は、落ち着かない年末だ。

 当事者の一人、貴乃花親方は、騒動の解決策をどう考えているのだろうか。

 父は元大関貴ノ花で、伯父は元二子山理事長の初代若乃花。兄が3代目若乃花の花田虎上(まさる)氏だ。3横綱1大関を生んだ華麗なる花田家には、成功へと導く守護神がいるかのようだ。

 貴乃花には、どんな「神様」が宿っているのだろうか。公式ブログ「貴乃花親方からのメッセージ」で、「神様」という言葉を何度も使ってきた。2013年5月12日、「我が弟子たちへ」というタイトルで、こんな思いをつづっている。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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