ミュージシャン「Ryuji」として結成したバンドのアルバム「ラグナロク」では作詞も手がけた。

 さらには、タレントとしても活躍を始めている。日本テレビ系「ズームイン!!サタデー」内のコーナー「スナックモッチー」に出演し、望月理恵キャスターと台本なしの軽妙なおしゃべりを披露。

 現場で新たな演出が加わってもすぐに対応してしまう。共演者のアドリブに平然と応じるなど、舞台仕込みの経験が生かされている。スナックトークでは望月ママに、寝つきが悪いという悩みを相談。スタジオ内の笑いを取りまくり、タレント性の高さも発揮していた。

 2.5次元ミュージカルで人気の佐藤が、マルチに活躍するのは当然なのかもしれない。

■活躍の場を広げる2.5次元俳優たち

 2.5次元人気は、ミュージカルだけではない。同じく漫画やゲームを原作とする、芝居を中心とした舞台もまた、絶大な人気がある。

「2.5次元舞台の象徴的存在の鈴木拡樹をはじめ、いわゆる『2.5次元俳優』たちが、その枠を超えて活躍しています」と語るのは、前出のおーちよーこ氏。

 今後目を離せない2人を紹介しよう。

■鈴木拡樹 2.5次元舞台を牽引する象徴的存在

 舞台「刀剣乱舞」では、国宝に指定されている名刀「三日月宗近」を演じ、累計1700万部の人気漫画「弱虫ペダル」を原作とする舞台ではメインキャラクターを務めるなど、主に2.5次元舞台で活躍してきた。ツイッターのフォロワー数も約18万人と絶大な人気を誇る。

 11月から上演中の劇団☆新感線の舞台「髑髏城の七人シーズン月」では、3次元エンタメ界で重要な役に、福士蒼汰や三浦翔平らとともに起用された。舞台の宣伝を兼ねて嵐の人気テレビ番組に出演した際には、ネットで大騒ぎとなり、ツイッターでトレンド入りした。

 2.5次元に限らず、役者としていろいろなことに挑戦したいという、ブレーク必至の俳優だ。

◎鈴木拡樹(すずき・ひろき)/1985年6月4日生まれ。大阪府出身。2007年、ドラマ「風魔の小次郎」でデビュー。WOWOWのトーク番組「2.5次元男子推しTV」でMCを務める

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