「ミルフィーユ鍋をつくる方は結構多いと思うのですが、それ専用の鍋つゆは今までありませんでした。これは便利。重宝しますよ。鶏白湯(パイタン)が白菜のシンプルな味を、豊かな味わいに仕上げてくれます。また『広島れもん鍋のもと』は、塩麹味ベース。これは肉にも魚にも合いますよ。レモンのさっぱりした風味が、味噌だけの鍋つゆと違って、後味がとてもさわやかです」

「豚しゃぶ野菜鍋つゆ」は、鰹節をふんだんに使っただし汁。

「その中に海老の甘みと旨みがほのかに感じられます。本来しゃぶしゃぶに鍋つゆは必要ありませんが、この鍋つゆで豚しゃぶをすると、野菜も肉も旨みを増します」

 そして締めの中華麺が楽しみになる鍋つゆといえば、名古屋発の台湾料理店「味仙」日進竹の山店の郭政良監修「台湾ラーメン鍋スープ(醤油味)」だ。こちらはピリッと辛い、胡椒のパンチが利いた味。また、おしゃれなフレンチ鍋をやるなら、

「『手づくり鍋の素「ビスク鍋」』ですよ。家庭で簡単にはつくれない、フレンチの海老のスープ『ビスク』に好きな具材を入れて、鍋を楽しんでください。深い旨みがたっぷりです。これは野菜や肉、魚のほか、蟹や海老などの甲殻類を入れるのがおすすめです。鍋料理は油脂を多用せず、野菜や肉、魚をバランスよく摂取することができます。私は日本の『鍋』という食文化は世界に誇れるものだと思っています。私たち自身、いろいろな鍋料理を楽しみながら、この文化を世界に広げていきたいですね」

【私の好きな鍋つゆ10選】
はくさいのうま鍋 あごだし醤油味(くばら)
担々ごま鍋の素(エバラ)
とり野菜みそ(まつや)
キムチチゲ 辛口オルニチン入(叙々苑)
とろとろ湯豆腐用だしの素(ダイショー)
白湯ミルフィーユ鍋用スープ(モランボン)
広島れもん鍋のもと(よしの味噌)
豚しゃぶ野菜鍋つゆ(ヤマキ)
監修 郭政良 台湾ラーメン鍋スープ(醤油味)(味仙)
手づくり鍋の素「ビスク鍋」(無印良品)

(エディター・赤根千鶴子)

週刊朝日 2017年12月8日号より抜粋